鎮守の森に鬼火が灯る

橋の向こうに、森の入り口に建つ鳥居。





灰色の石で出来た、古びた小さな鳥居。






あたしはその鳥居の向こうの世界に誘われるように、ゆっくりと橋を渡った。







渡りきったところで、あたしは鳥居を見上げた。





その向こうに、迦具山がそびえている。





いつの間にか、空はすっかり暗くなっていた。






山の稜線のすこし上あたりに、月が浮かんでいる。





折れそうに細くて、透き通るように白い、きれいな三日月だ。






あたしはその月をぼんやり眺めながら、鳥居の下をくぐり、森に足を踏みいれた。