鎮守の森に鬼火が灯る

ぞっとした







息が止まるほど



心臓が凍るほど





冷たい手だった







あたしは目をあげた






白い手の先にはーーー






誰もいなかった






ただ、真っ黒に口を開く虚空





そして





その中にめらめらと燃える





鬼の眼のような二つの炎









―――恐ろしさのあまり




あたしは叫ぼうとしたけど







首を絞められたように





声は出なかった――――