鎮守の森に鬼火が灯る

すると、茶の間から司くんが顔を出した。






「お前、鎮守の森も知らねえの?」






馬鹿にしたような響きに、あたしはかちんときたけど、なんとか怒りを抑える。





東京の中学では、こういう生意気な男子によく怒鳴ってたけど。





司くんは従兄弟だし、しかも初対面だし………がまん、がまん。







「こらぁっ、司!


そんな口のきき方しないの!」






あたしの代わりに、芳江さんが怒ってくれた。





おじいちゃんは微かに呆れたような顔をしてから、あたしに向き直った。







「ーーー鎮守の森というのは、神様をお守りしている森のことだ。


東京でも、神社の周りなんかには樹がたくさん植えてあるだろう?」