鎮守の森に鬼火が灯る

「司! あんたもぼーっとしてないで、湯呑み持ってって!」






芳江さんに言われて、司くんが嫌そうな顔を向けた。



……あ、けっこう整った顔なんだ。





でも、その口から出た言葉は。






「いやだよ、めんどくせえ!」





「あんた、またそんな口の利き方して!
……あのね、美夜ちゃん、司ったら、最近反抗期なのよ」





「あ………そうなんですか」





「ちげえよ、勝手なこと言うなよな!」






司くんはぶつぶつ文句を言いつつ、それでもお盆に湯呑みを載せて流し台まで運んだ。