鎮守の森に鬼火が灯る









親戚一同で茶の間に入り、芳江さんと花絵さんが淹れてくれたお茶で一服した後。




お父さんとお母さんは、明日の朝一の飛行機でインドに向かうので、暗くなる前に山を下りてしまおうと帰り支度を始めた。







「………じゃ、美夜、お父さんたち、もう行くからな」





「皆さんに迷惑かけちゃだめよ」





「はぁい」





「芳江さん、役立たずな娘ですけど、掃除でも炊事でも、手伝わせてやってくださいね」





「あら、じゃあお言葉に甘えて、こき使っちゃおうかしら?」






芳江さんのおどけた口調に、皆が笑いを洩らした。