鎮守の森に鬼火が灯る

もちろん、あたしだって、不安だった。




行ったこともない土地で、会ったこともないお祖父ちゃんや、お父さんの妹である叔母さんのお世話になるっていうのは、不安だったけど。





昔から、お父さんは酔っ払うと、たまに、帰れなくなってしまった故郷の迦具村の話をしていた。





やっぱり、自分の生まれ育った土地は恋しいんだろうな、って思いながら、あたしは聞いていて。





この機会に、お父さんとおじいちゃんが和解するきっかけを作れたらいいな、と考えたのだ。





その願いが、叶ったんだと思って、あたしは嬉しくなったのだ。