鎮守の森に鬼火が灯る

ーーー実は、お父さんの転勤が決まったとき、あたしも一緒にインドに行こうかって話も、いったんは出たけど。





お父さんの会社の支社がある町は、インドの中でも田舎のほうで、日本人学校がないところだった。




もしそこで二年間を過ごすと、あたしは日本の教育課程と外れた教育を受けることになり、日本に戻ってきても高校受験が厳しくなるだろう、と二人は心配して。




かといってお父さんを異国に単身赴任させるのも心配だってお母さんは悩んでいて。





それで、あたしは、自分で言ったのだ。






『二年間、お父さんの田舎で、あたしが暮らせばいいんじゃない?』