「亜美があたしのために張り合ってくれたり、『何があっても味方だ』って言ってくれたの、嬉しかったなぁ。ありがとね」

「ひよちゃん……」


瞳を潤ませる亜美も、震える声で「ありがとう」と言った。

もうこれで、罪悪感は一つ残らず捨ててほしいな。


「あ、でもリカはもうちょっと反省しててね」

「っ……言われなくてもわかってるわよ!」


顔を赤く染めてむくれるリカ。

それからあたし達のテーブルに、笑いが絶えることはなかった。


リカの一味のお嬢様達も、「悪ふざけが過ぎました」と謝りに来てくれて、ようやくバトルは終息。

どうなることかと思ったけど、清々しい気分で春休みに入れそう。


皆と仲直り出来たことを柳に伝えると、「俺のおかげだなー」なんて言いながらも、安心して喜んでくれているのがわかった。



春はすぐそこまで来ている。

桜より一足早く、あたし達には前よりずっと明るい笑顔の花が咲いていた。