-弘貴side- 暑いぐらいの夏休みが終わり、2学期が始まった。 妃菜ちゃんと会うことはやっぱりなかったが、不思議と会いたいとは思えなかった。 俺は夏休みの間ずっとバイトを入れて何も考えないようにした。 何かしてないと妃菜ちゃんの顔が浮かんでくるから。 つらいんだ。 「原君っ…!!」 俺が妃菜ちゃんの教室の前を通る時、妃菜ちゃんが声をかけてきてくれた。 こんなことは初めてだった。 嬉しくて嬉しくてニヤけそうになった。 それと同時に怖くなった。