ニンゲン釣りゲーム

一葉は、ニコニコと手のひらを差し出してきた。
材料費はまだしも人件費って……とひとみは絶句する。練習中の身なのに、そんな大金を要求してくるなんて、信じられなかった。

「わあ、楽しみっ」

夏樹たちは、ためらうことなく5千円を渡す。

「ふたりとも、ありがとー。がんばるねっ。あれっ、ひとみは?」

いっせいに、視線がひとみに集まる。

「あ……私はいいかな。チップとかつけることがなさそうだし……」

ひとみは、引きつった笑顔でなんとか断ろうとする。