ニンゲン釣りゲーム

みんなが不満を口にしないのは、和也を傷つけないためではない。
一生懸命に和也をクラスに溶け込ませようとしている康晴を傷つけたくなかったからだ。

ぼくのことは、もうほっといてくれ。

ハッキリとそう言えば、いいのかもしれない。

しかし、康晴に見放されれば、いじめのターゲットにされる可能性もあるので、それはできなかった。
自分に自信がもてないこと、太陽のように明るくて眩しい康晴のこと……。

なにもかもが、一気に頭に押し寄せてきて、和也はため息をつくと、落ちていた石ころを勢いよく、蹴り飛ばした。