ニンゲン釣りゲーム

「命の教育だかなんだか知らないけど、どうせ世話をするのは私なんだから!」

夫婦の間に、不穏な空気が漂う。
それをいち早く察知した店主が、「そうだ!」と足元からなにかを拾いあげた。

「はい、これ特別サービスで賢そうなお坊ちゃんにプレゼント!」

店主は、指しゃぶりをしていた弟に、バスを差し出した。

「おっと……これを捨てておかないと」

そうつぶやき、バスのハンドルを握りしめていた2本のうでを、爪が鋭くとがった指先でピンッとはじきとばした。