おそるおそる目を開けて、歩を見ると、ズボンははいたままで、外したベルトだけを手にしていた。
「長谷川さんが、襲われたとき、正直愉快だと思っただろう? 土屋さんの心にも残酷で冷たい悪魔が潜んでいるんだよ。君も押し殺してきた感情を爆発させてみたらいいじゃないか。みんなのように……」
歩はそう言うと、ベルトを手にしたまま、くるりと背を向けて歩き出した。
――残酷で冷たい悪魔が潜んでいる。
私が感情を爆発させたら……どうなるんだろう。
歩の言葉が矢のように胸に突き刺さり、楓はしばらく息をするのも忘れていた。
「長谷川さんが、襲われたとき、正直愉快だと思っただろう? 土屋さんの心にも残酷で冷たい悪魔が潜んでいるんだよ。君も押し殺してきた感情を爆発させてみたらいいじゃないか。みんなのように……」
歩はそう言うと、ベルトを手にしたまま、くるりと背を向けて歩き出した。
――残酷で冷たい悪魔が潜んでいる。
私が感情を爆発させたら……どうなるんだろう。
歩の言葉が矢のように胸に突き刺さり、楓はしばらく息をするのも忘れていた。

