ニンゲン釣りゲーム

「そっちからぶつかってきたんでしょ」とひとみは、彩乃の目を見ずに吐き捨てるように言う。

「あんたでしょうが!」と彩乃が、ひとみの肩をヤリでこづいた。
みるみる間に、ひとみの顔が真っ赤になる。

脳内から異常なアドレナリンが放出されっぱなしのふたりは、すぐさま殴り合いのケンカを始めた。
付け焼き刃の友情がすぐさま、さびつきボロボロになっていく。

一体どこにどんな力が残っていたのかと驚くほど、力強く拳で殴り合っている。

彩乃の歯が血しぶきと共に飛び、ひとみのまぶたが深く切れ、片目が流れ落ちた血でかくれた。