「ああ……ぶつけてしまえばいい。君の身体で……思いもそのためこんできた欲望もすべて……ぶつけてしまえばいいんだ」 身体……欲望……。 歩の言葉を繰り返しきいていた高斗は、ゆらりと炎のように立ちあがって、残っていた力をこめて、拳を握りしめた。 「このまま死んでたまるかよ……」 まだ、身体のどこかに残っていた力をありったけ集めて、高斗は元いた場所へ向かって歩き出す。 ――その横顔を、歩はニィッと笑う口元を汗をぬぐうふりをして隠しながら無言で見送った。