ニンゲン釣りゲーム

拳を握りしめたが空腹で力が入らない。
こんな気持ちのまま死ぬなんて、虚しすぎる……。
そんなことを考えていると、ポンッと肩が叩かれた。

顔をあげると歩がいた。
高斗はキッと口を一文字に結ぶ。
桃香が好きな相手に、落ち込んでいる姿など見られたくない。

「なんだよ、笑いに来たのか?」と強がってみせる。

フフッ、と歩は微笑を浮かべた。
悔しいが桃香が惚れてしまうのもわかるようなキレイな顔だった。