ニンゲン釣りゲーム

実行委員の話しあいや、雑用もあり、正直その時はきつかったのだが、歩にほめられた楓は素直にうれしかった。

「そうかなぁ」と照れ笑いを浮かべる。

「ああ、すごいよ。こんなクラスのために……」

えっ……と楓の顔が引きつる。

今、こんなクラスって言った……?

「このクラスが本当に好きなんだね、土屋さんは」

微笑む歩を見て、ああ、聞き間違いか、と楓は思った。

「うん、私A組が大好きなの」

楓がそう言うと、「そっか」と歩はうなずき、しおりを通学カバンに入れた。