ニンゲン釣りゲーム

すると、歩がスゥッと、人差し指を向けてきた。
――楓に。

「え……」と楓は状況が飲みこめず、きょとんとする。

「ぼくは土屋さんのことが好きなんだ。昨日の放課後、掃除を手伝ったのは、土屋さんとしゃべりたかったからなんだ。昨日は掃除をしながら、たくさん話せて、本当にうれしかった」

歩が、少女のようにほほを赤くしている。

楓はうろたえながら、顔が真っ赤になった。
まさか、歩が楓のことが好きで、それで掃除を手伝うと申し出てきたなんて、思いもしなかったからだ。