ニンゲン釣りゲーム

「なんでもないよ。それよりさ、大和はここを出たらなにを食べたい?」

楓は、明るくたずねてみた。

「えっ、そうだな。おれは……コンビニ限定のバニラアイスだな」

「バニラアイス? なんか女子みたいだね」

「毎年限定で、この時期にしか売ってないアイスなんだよ。今年はまだ食べてなくてさ」

大和がバニラアイスの味を思い出すように目を閉じ、渇いた唇を舐めていた。

「へえー、私も食べてみたいな」

「じゃあ、仕方ないから、おれが一緒に食べてやるよ」

「もちろん大和のおごりよね?」と楓は念のためにきく。

「もちろん割り勘よ。1円単位で」