ニンゲン釣りゲーム

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――どちらの派閥にも入らず、行く末を見守ることができる最高の場所を、歩は偶然にも手に入れることができ、ほくそ笑んでいた。

思いもよらぬ事態に巻き込まれたクラスは、一皮むいた腐ったバナナのように、ぐちゃぐちゃの感情がひしめきあいだしている。
歩はそれを肌で感じながら、わくわくしていた。仲の良かったはずのクラスは一体どうなるのだろうか、と。

昴の看病をしていたのは、気まぐれだったが、派閥に入らずにすんだので、結果的に好都合だった。

「うう……いてえよ……」

昴が歯を食いしばりながらうめく。