ニンゲン釣りゲーム

「よし、代表者を決めるための話し合いをしようぜ。もし、すべてが決まる前に糸がおりてきて、それに勝手につかまったら……わかってると思うけど、ああなるからな」

高斗は、冷たい視線を実の遺体に向ける。
みんな静かにうなずいていた。

フフン、と高斗は満足して笑う。

――おれって今まで気付かなかったけど、仕切ったりする才能があったんだな。友太の野郎の影に隠れていただけだったんだ。

高斗は、新しい自分に酔いしれていた。

向こうの派閥にいる桃香をちらりと見る。
桃香がこちらの派閥にいてくれれば、今のおれを見て、惚れていただろうに。
高斗は、目をぎらつかせながら、そう信じて疑わなかった。