ニンゲン釣りゲーム

楓は、子供にいいきかせるように優しく言い、肩にそっと手を乗せた。

しかし、イヤッ、と奈緒が首を横に振る。

「翔太を置いていきたくない……」

奈緒が蚊の鳴くような声でつぶやく。

どうしようか、と桃香と顔を見合わせていると、康晴がこちらへ来てくれた。

「動けないみたいだから、おれがこっちへ移動するよ」

康晴の後には、仲の良い優と智明がいた。

こうして、クラスはふたつの派閥に分かれた。