ニンゲン釣りゲーム

糸が目の前におりてきたら、自分のことだけを考えて、にぎりしめてしまいそうで、楓は怖くなった。
こんなところから1番に逃げ出したいけど、みんなもそうなのだ。このままだと、また先ほどの悲劇が起きてしまうのではないだろうか、と危惧する。

パンパンッと手を叩く音がして、楓は顔をあげた。

立ちあがった康晴が、「みんな、きいてくれ」と手を叩いていた。

みんな、ゆっくりを顔をあげ、うつろな目で康晴を見ている。

「さっきの痛ましい出来事をもう繰り返さないためにも、次に糸がおりて来た時につかまる代表者を1名選ぶべきだと思うんだ。その代表者が助けを呼んでくれれば、全員助かるはずだから」