ニンゲン釣りゲーム

身体を震わせながら痛みに耐えている昴の世話をかいがいしくしているのは、歩だった。

と言っても、なにも道具がないので、汗をふいてやることしかできず、せっせとタオル地のハンカチで、昴の顔からふきだす汗をぬぐっている。

あとはそれぞれ、仲の良いグループごとに分かれ、微妙な距離を置きつつ、体操座りやあぐらをかいて座っていた。

口数の少ないクラスメイトたちの姿を見て楓は、思う。
もし、また鐘の音が鳴り響き、糸がおりてきたら、どうすればいいのだろう。