ニンゲン釣りゲーム

「ああっ、翔太気をつけて――」

奈緒は両手を合わせ、ハラハラしている。

あの糸に捕まれば脱出できる――。それが本当なら、楓たちにも大きな希望となる。

「みんながんばれー!」

どこからともなく、そんな声があがりだす。

「がんばれー、がんばれー!」と楓もかわいたのどから声をしぼりだした。
まるで体育祭の応援のようだった。

みんながつかまった2本の糸は、どんどん上昇していく。

20メートルほどの高さになった時だった。