ニンゲン釣りゲーム

――B組のバスは犬飼トンネルを通過していた。

「翼ぁ、お前隣のクラスの加山朱莉と付き合ってるらしーじゃんかぁ。マジなの?」

毛先にあてたパーマをいじくっている翼に、クラスの男子はにやにやしながらきく。

「あー、ああいう真面目なタイプと1回付き合ってみたかったんだよなぁ。ヤルときどんな顔するんだろーとか思って」

翼は、悪びれた様子もなく、平然と言う。

「さっすが、翼ぁ。どんなんだったか報告してくれよ」

「おう、待ってろよ」

ゲラゲラと下品な声で笑っていると、バスが犬飼トンネルを通過した。