ニンゲン釣りゲーム

「なんか、このトンネル長すぎじゃねえ?」
「うん、なんか真っ暗だし……」
「えーなになに?」

あちこちから、そんな声があがりだす。

怪訝な顔をした有川が座席から立ちあがり、バスの運転手の元へ行こうとしたときだった。

ガクンっとバスの車体が大きく揺れ、いきなり右に大きく傾いた。

ワーッ、キャーッと大きな悲鳴が起きる。

楓たちは、傾いて座席から転げ落ちそうになる。

落ちないように前の座席に、必死にしがみついていると、「んんー、なんなのぉ?」と寝ぼけた桃香がもたれかかってきた。