ニンゲン釣りゲーム

「……とにかく犬飼トンネルでは、こんなことが起きまくってるんだってよ」

大和の話をきいた楓は、背筋がヒンヤリとしてきた。

「ちょっと、怖い話しないでよ」

楓は、小さく震える肩を抱きながら、文句を言う。

「あっ、ほら見えてきた。あれが犬飼トンネルだよ」

バスの前方に、まるでポッカリと口を開いたようなトンネルが見えてきた。
薄汚れた赤レンガで入口のアーチが作られている。
楓はごくりと息をのむ。