「あのさ!今日の放課後本屋に行かない?」
そう言ってかけよってきたのはあたしの心友の麻耶。
あたし達はいつも教室でふざけあって、いつも笑い声をあげる。
麻耶といると落ち着くし、一緒にいてとても楽しい。
「おぉ!いいね!丁度欲しい本があったんだ!」
「やったぁ!あ、そういえばさ、ある本にかかった呪い…………って、知ってる?」
呪いがかかった本とか…………うわぁ、考えただけでも吐き気がする。
「呪いがかかった本なんて、今どきあるわけないじゃん。しかも本好きの麻耶ならもう読んでるんじゃないの?」
麻耶はとてつもなく本が好きだ。
あたしも本を読むことは好きだけど、麻耶はそれをこえるのだ。
あたしよりも読書を好む。
「それが、私もどの本かはわからないんだ。だから、調べようと思って。」