春樹は1度小さくため息をつく。
「しかたない。ひとまずこれは持ち物に登録しておいて、あとで考えよう。」
ピピッ、とマイページを開き、古びた本を持ち物へと登録する。
「さすが春樹!グッジョブ!」
桃菜はグッと親指を立てて「さすが!」と言った。
「いや、これくらい普通だろ」
「えーでもわたしには無理だよ」
「それは桃菜がバカなだけ」
桃菜は頬をぷくぅと膨らませ、春樹に目で講義をするが、春樹はそれを見事スルーした。
*
永遠に続くかとも思える暗闇の中、春樹は微かに恐怖を感じていた。
先程の春樹にしか見えない女。あれはおそらく敵だろう。
HPも減少していた、とすると、回復アイテムを探すことが最優先である。



