*
どこまでも続く長い廊下。
2つの影がそこにはあった。
村上春樹と加藤桃菜。
2人はパズルのピースを探すためにひたすら歩いていたのだが、あれから幾度なく歩いていても何一つ見つからない。
……………このままでは、気力が持つかどうかも心配になってきてしまう。
「見つかんないね〜…………」
隣を歩く桃菜は春樹に言う。
何も話さずはや数十分。
桃菜はさすがにこのいたたまれない空気が限界に達してしまったのだ。
「───あ」
「え、なに?何か見つけた?」
「あれ……………なんだよ」
桃菜は前方を見る。
だが、そこには暗闇しか映らない。
春樹が何のことを言っているのか、全くもって理解できない。
(春樹、頭おかしくなった?)
「なんのこと?何も見えないじゃん」
桃菜の瞳には暗闇以外何も見えないのだが、春樹にははっきりと“それ”が見えていた。
(なんだよこれ………非科学すぎんだろ)
春樹の視界には暗闇と、そして、白いワンピースに身を包んだ女が映っている。
どうして、なぜ桃菜にはこれが見えないのかわからない。
なぜ、自分にだけ見えるのか。



