パズル~その本を読んではいけない~



「黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ!!」


麻耶はより一層力を強めた。


それでもあたしは、何度も足掻いた。


『HP、50減少です。残り40です。』


アナウンスが、流れた。


きっと、このままずっとこの状態が続けばあたしのHPはゼロになるだろう。


それは、【死】を意味するのだろうか。


ログアウトボタンがない今、死んでしまったら一体どうなるのだろう。


「お前が悪いんだ!いつもいつもへらへらして…………!

『こんなに仲良くなれたのは初めて』

なんて期待させる言葉を言っておいてっ!!!!」


え……………?


「結局、閖は誰でもいいんだろ!?私じゃなくたって、誰だっていいんだろ!?」


「っ、麻耶……………!!」


そんなつもりじゃなかった。


ただ純粋に、思ったからそう口にしたのに。


こんなに麻耶を悩ませていたなんて知らなかった。


「きえろ……………みんなみんなみんなみんな、きえろ!!!」


力は強くなる一方。


あたしの意識も段々と薄れようとしていた。


「ふふ……………ふふふふふ…………!


やっと、やっと手に入れられる!」


……………手に、入れる、?


「……………かはっ、!」


あ……………息、がも、う……………。