「じゃぁ、何かあったらマイページから私達に連絡してくれる?これ、一応テレビ電話みたいなやつできるから。」
……………なんと。
初知りでございます。
「え、そうなの?」
「あれ?言ってなかったっけ……??」
言ってないよ。
今初めて知ったよ。
「まぁ今知ったからいいけどさ。じゃ、探しに行こうか。」
「うん。じゃぁ二人とも、頑張ってね!」
あたし達は2つのグループに別れて探索を始めた。
*
……………はいいんだけど。
気まずい!気まずいって!空気が!
麻耶が横からずっと殺気出してて怖い、うん、怖すぎる。
「ま、麻耶……大丈夫か?」
「……………何。大丈夫に見える?」
「あ……ごめん。なんか。」
あたしは麻耶の頭を撫でる。
……………なんとなく。
「…………何、この手。」
「え、いやぁ……その……なんとなく?」
「今この状況理解してんの?
私あの子嫌いって言ったよね。
そもそもきっかけ一緒とかありえないんだけど。しかもうざいし、何あの敬語。
意味わかんない。男のくせに声高すぎ。
先輩に対しての礼儀知らないわけ?
なにあれうざいんだけど。
つか閖も閖だし。
私が村くん嫌いなの知ってるでしょ。
視界に入れたくないし。見たくないし。
声聞きたくないし。
てか同じ空気吸いたくないし。」
………ここまで一息で麻耶は言い切った。
すごい。ある意味尊敬する。
「でも空気は皆同じの吸ってるぞ……?」
「そういうの言ってんじゃないし。いちいち細かいんだよ。言葉の綾ってわかる?学年上位の閖さん?」
……………怖いって。



