パズル~その本を読んではいけない~



「本棚から落ちてて気になって読んでみたんです!」


「なるほど…………」


だいたいわかった。


桃菜ちゃんはあたしと同じ感じで、村くんは麻耶と同じ感じ。


ということは、ここにくるキッカケは2パターンくらいなのか?


いや、そうとも限らないかもしれない。


そもそも、なにが目的であたし達に本を読ませているのかがわからない。


それに、これは一応ゲームだ。


呪い、という名目のね。


「それじゃぁ、とりあえずピースを探しに行かない?このままここにいても始まらないしさ……………」


確かにそうだ。


このままここにいても、ゲームは終わらない。


はやく終わらせたいと思うなら、動いた方がいい。


「それじゃ、2手に別れて探した方が効率良くね?」


「たしかに……………どうわける?」


そう、そこが問題だ。


麻耶と村上くんはくっつけるわけにはいかないだろ?


だとすると……………麻耶か村上くんと組むことになるわけだ。


「あ、じゃぁ僕桃菜と組みますよ。」


……………なんと。


村上くんのほうから言ってくれたよ。


麻耶、よかったね〜……って。


────まじかぁぁぁぁぁ!!


あの二人が組んで大丈夫なのか……?


のほほ〜んとしてる桃菜ちゃんと空気を読まない&デリカシーがゼロに等しい村くんがくっついて真面目に探せるのか?


桃菜ちゃんは本当にのほほんとしてるからな……。


数学はできないし、あ、他の教科もダメらしいんだけど、それでも何故か慌てずにマイペースにもほどがあるくらいマイペースだからね。


いやでも、今の状況だったらこの組み合わせが最善の策なのか?


だとしてもなぁ〜あぁ〜


ま、いいか。この組み合わせで。


あたし達は2人で探すことは変わりないから、やりやすいっちゃやりやすいし。


2人は、まぁ、さっき説明したから多分大丈夫…………なはず。