「ちょっと、大丈夫!?」
「その子……………もしかして。」
あたしは彼女を抱き起こした。
顔を見れば、誰なのかはすぐにわかる。
一つしたの後輩、『加藤桃菜』だ。
「うん、多分1年生。で、桃菜ちゃん、かな、これは。」
「1年生がどうして……………まさか、感染しちゃったの…………??」
「……………多分。事情はよくわからないけど。取りあえず、起きるまでどこかで休もう。話はそれから。」
「う、うん……………」
あたし達は近くの部屋に入って、桃菜
ちゃんを横たわえた。
それからしばらくして、桃菜ちゃんは目を覚ました。
「あれ……………ここ……………って、先輩??どうしたんですか?」
……………とてもこの場にそぐわない発言をして。
あまりにもいつも通りすぎる発言に、あたし達は少し呆れた。
でも、今はそれどころじゃない。
どうして桃菜ちゃんが"ここ"にいるのか、話を聞かなくちゃいけないから。
「桃菜ちゃんはどうしてここにいるのかな?」
あたしは聞いてみた。
桃菜ちゃんのことだから、「わかりません!」とか言いそうだけど。
「え〜と……………」
あたし達は息をごくりと飲む。
「……………わからないです?」
あたし達はがくっとリアルにリアクションをした。
「えぇ〜と、じゃぁ、『パズル』って本は読んだ?」
「あ、読みました!」
「その本を読んだら、倒れなかった?」
「多分……………倒れたと思います?」
……………やっぱり、か。
桃菜ちゃんはあの本を読んだ。
そして、"ここ"にきて、ゲームに参加することになった。
今わかることといえば、このくらいだろう。
「じゃぁ、桃菜ちゃんはどうして自分がここにいるのか、わからないのね?」
麻耶が言った。
「はい……………ゲーム?てきなことをやるとかやらないとか……………よくわかりません!」