『新たなプレーヤーが参加しました。』







そのアナウンスが流れたのは、ある部屋で何度目かの仮眠をとったときのこと。


「新たなプレーヤー…………?」


てことは、また誰かが感染したっていうこと?


それは……………あんまり嬉しくない状況だね。


「閖……………新たなプレーヤーってことは、もしかして………?」


麻耶も勘づいてるみたいだし、よし。


「ちょっくら探しに行くか?新たなプレーヤー。」


我ながらちょっと凄い発言をした気がするのは気のせいだと思っておこう。


多分、新たなプレーヤーってことは今その人は1人のはずだからさ。


1人より3人でしょ、ここは。


「さ、探すっていっても、そんな簡単に見つかるのかな………?ここ、すごく広そうだし……………。」


「そんなもん、探せばなんとかなるっしょ。とりあえず、探しに行くよ。」


「え、ま、待ってよ!」


あたしは麻耶を後ろ手に見ながら、今いる部屋を出て、プレーヤーを探しに行くことにした。










「いねーし……………」


あれからしばらく探したけど、全然見つからない。


そのうち見つかる、よなぁ……………?


「いないねぇ……………」


「うん…………」


会話も少なくなってきた。


これはそろそろ、やばいんじゃね………?






────カタン





前方20mほど前で響く物音。


そして……………


「ひゃぁぁぁー!」


少女の、叫び声が、あたしの耳に入ってきた。


この声……………っもしかして!


あたしはもしかしたら……と思って走り出した。


「え、ちよ、閖!?」


麻耶は慌ててあたしの後ろをついてくる。








しばらく走ると、そこには横たわっている人影があった。