手榴弾があれば敵に攻撃することが可能になる。
「麻耶、大丈夫?」
あたしは麻耶を揺すった。
「……………ん………あれ?」
「ちょっと、大丈夫?」
「まぁ、なんとか、かな?」
一体何があったっていうんだよ…………。
突然消えるし、手榴弾持って倒れてるし。
しかもここ真っ暗で杖がなきゃほとんど何も見えないしさ。
麻耶が倒れてるってわかるのも苦労した。
「何があったの?突然消えちゃってさ…………」
麻耶は「うーん…………」と少し考えてから、
「……………なんでだろう?」
と、なんとも麻耶らしい発言をした。
「いや、あのね、何かあったのはわかるんだけど、それが何かは覚えてなくて。唯一覚えてるのは、何かに引っ張られたってことだけでさ。」
引っ張られた?
なんで?……………うーん……………わからない。
あ、あの木の板のこと説明しなきゃまずいか。
「あ、そうだ。あたしなんか文字が書いてある木の板見つけたんだけど、もしかしたらこれがパズルのピースみたいなやつなんじゃん?」
「え!?もう見つけたの?じゃぁそれあとでマイページに登録しよう。」
ん?マイページ?
「マイページって?」
「あ、閖は知らないんだっけ。じゃぁあとで説明するね。とりあえず、ここから移動しない?」
「あ、わかった。」
あたしと麻耶は再び探索を開始した。
*
いくら進んでも横目に見えるのは同じような部屋ばかりで、一つずつ探索するとなると骨が折れそうだった。
あたし達はとりあえず広そうな部屋を選んでキーワードの木の板を探しはじめた。



