パズル~その本を読んではいけない~



手榴弾があれば敵に攻撃することが可能になる。


「麻耶、大丈夫?」


あたしは麻耶を揺すった。


「……………ん………あれ?」


「ちょっと、大丈夫?」


「まぁ、なんとか、かな?」


一体何があったっていうんだよ…………。


突然消えるし、手榴弾持って倒れてるし。


しかもここ真っ暗で杖がなきゃほとんど何も見えないしさ。


麻耶が倒れてるってわかるのも苦労した。


「何があったの?突然消えちゃってさ…………」


麻耶は「うーん…………」と少し考えてから、


「……………なんでだろう?」


と、なんとも麻耶らしい発言をした。


「いや、あのね、何かあったのはわかるんだけど、それが何かは覚えてなくて。唯一覚えてるのは、何かに引っ張られたってことだけでさ。」


引っ張られた?


なんで?……………うーん……………わからない。


あ、あの木の板のこと説明しなきゃまずいか。


「あ、そうだ。あたしなんか文字が書いてある木の板見つけたんだけど、もしかしたらこれがパズルのピースみたいなやつなんじゃん?」


「え!?もう見つけたの?じゃぁそれあとでマイページに登録しよう。」


ん?マイページ?


「マイページって?」


「あ、閖は知らないんだっけ。じゃぁあとで説明するね。とりあえず、ここから移動しない?」


「あ、わかった。」


あたしと麻耶は再び探索を開始した。













いくら進んでも横目に見えるのは同じような部屋ばかりで、一つずつ探索するとなると骨が折れそうだった。


あたし達はとりあえず広そうな部屋を選んでキーワードの木の板を探しはじめた。