そう言った刹那、麻耶の身体は砂のようにサラサラと散っていった。
『さて……………そこで見ているのは誰かな?』
あたしの目を見ていう敵らしきもの。
あたしのことを見たわけじゃ……………ないよね?
映像は、そこで途切れた。
「………なんだったの?今の映像……」
確かにあれは麻耶だった。
場所はわからない。
真っ暗で、そこに壁があったことしかわからなかった。
"あれ"がいったい何の映像なのか、あたしは後に知ることになる。
そして、その映像にあったことが、自分にもおこるなんて。
このときのあたしは、まだそんなことすら考えてもいなかった。



