麻耶が一体何したっていうの?
あの本を読んだから…………とかはないよね…………。
だったら、あたしだって倒れているはずだ。
「それでも良くならなかったら、どうするんですか…………?」
「わかりません。数日経っても熱が下がらないようであれば精密検査を行います。ですから、あまりご心配なさらずに……。」
こんな医師の言葉なんて、信用できやしない。
あたしは重い気持ちのまま、病院をあとにした。
家についたあたしは、部屋にこもった。
麻耶の体調が悪いことに、気づいてあげられなかったことが、悔しくて。
いつも隠されてたけど、こんな風になるまであたしは気づいてあげられなかった。
そのことだけが、どうしようもなく悔しかった。
あたしはあの本を手にとった。
ペラペラとページをめくる。
すると、ある一文が目に止まった。
「『このゲームへようこそ』………?」
意味がわからない。
ゲーム?何それ。
この本は不気味すぎて、意味がわからない。



