そのあと、僕が保健室にいったあとも
僕の手当てが終わるまで
先輩はじっと待っていてくれた。
それで、知ったんだ。
先輩がいい人なんだって。
先輩と別れたあとも
なぜか鼓動ははやいまま。
…ただ、
足の異変に気づいてくれただけなのに。
それが一人、先輩だったから。
そんな些細な理由なんだ。
でも、こんな感情は初めてで。
人にドキドキしたのも
こんなにも人を可愛らしいと感じるのも
人を、守ってあげたいと思うのも。
全部、全部。
先輩が初めてなんだ。
そのうち八田先輩の存在を知って、
一度諦めようと思った。
告白はしないつもりだった。
見ているだけでもいいはずだった。
…のに。

