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「おはようございます!!」
私は口をあんぐりと開けた。
朝、リビングに鳴り響いたインターフォンの音に玄関まで駆けつけてきたが末。
ドアを開けると、
そこには佐久間くんが立っていたのだ。
「昨日ので、もう来なくなったのかと…」
「そんなこと言ってませんよ?」
ニッコリと微笑む佐久間君を見て、
私は昨日の修平とのやり取りを思い出す。
…ちゃんとこういうとこ、
メリハリつけなきゃ、だよね。
「佐久間君…
あの、今日からは一緒に学校いけな「嫌です。」
かぶせぎみにそういい放ち、
笑みを浮かべている。
「もともと僕はひなた先輩と仲良くしたいだけなんで。
そんなに警戒しなくても、
八田先輩には十分愛されてるでしょう?」
そう言った佐久間君の表情から、
もしかしたらと思い聞いてみる。
「…私がのぞいてたの…」
「知ってました。」
「あのあとのこと見てたり…」
「がっつり見てました。」
…やっぱり。
知り合いに、しかも佐久間君にあのいちゃつき具合を見られていたと思うと、
急に恥ずかしくなった。
「ひなた先輩、顔赤いですよ?」
それをからかうようにして、
佐久間君は言う。
「う、うるさい!!」
隠すようにして顔にあてた手から、
自分の頬にこもる熱が伝わる。

