その言葉には疑問が残る。
「ひなたはなにも、悪くない。
…俺が、器小さすぎる。」
聞かれていたと思うと、
顔を合わせるのですら恥ずかしくなる。
ひなたは俺の言葉を否定した。
「修平がそうやって思っていることに
気づいてあげられなかったから。」
少し俯きながらそう言うひなたが可愛らしくて、
こんな状況だというのに、
抱き締めたいという衝動にかられる。
「…私は、修平が好きなの。
ていうか…修平以外、見てないから。」
先程とはうってかわって
視線を俺に向けて、
ビシッと指を指す。
「…もっかい、いって??」
嬉しくて、つい聞き返す。
…こういうところが、
ドSとか言われてしまう理由なんだろうか。
…だとしたら
「修平しか、見てない。」
ひなたは顔を赤らめて言う。
「ふーん。ほんとに??
…じゃあ、ひなたから、キスして?」
すると、その顔はさらに赤くなる。
「いじわる…」
「こんな俺は、嫌い?」
「わかってるくせに。」
ひなたは背伸びをして、
俺と唇を重ねた。

