ガチャリ





_______



side修平




ガチャリ




俺と佐久間、二人で話していたとき。



ふと、ひなたの家の扉が大きく開かれた。





「修平…」




出てきたのは、ひなたで。





テンパった俺は、
佐久間のいる方へと目を当てる。



しかし、
そこにはすでに彼の姿はなかった。







あいつの笑みが、どうにも気にくわない。




全てを察したような顔も、
ひなたを好きでいるあいつ自身だって。




でも、

今日話していて分かったのは、あいつがいいやつだってことだ。



ひなたの良さをちゃんと分かってる。


なぜだかは分からないが、
好きなやつと別のやつがくっつくのに
それに応援してくれている。






…身を引いてくれたとは思っていないけど

絡まりあった今の俺たちをほどくのには丁度いい言葉だった。