その言葉の意味を理解しない、
修平含む私たち二人は、
首をかしげた。
…どういう、ことだろう。
佐久間君は言葉を続けて
「そんなんだから、
僕がひなた先輩に近づいていっているんでしょう?
…叶わないからって、敵わないからって。
僕だって、諦めたくないんです。」
初恋だから。
最後は、ポツリと消えかかった声だった。
佐久間君は一度下を向き、
数秒たつと、パッと顔を上げた。
その顔は、明るい、ふりきれたような笑顔で。
「モタモタしてると、ひなた先輩奪いますよ?」
修平を煽るようにしてそう言った。
「付き合ってるからって、
なにもされないなら、近づくのもOKだと判断します。」
修平は、驚いた顔をしている。
…私も、少しだけ驚いている。
「…先輩のこと、想ってるなら。
…このままでいいんですか??」

