次の日、俺は愚痴を聞かされた。
あの男子には失礼だけど、
少しホッとした。
ひなたは、あいつと付き合わないって分かったから。
『俺が守ってやるよ』
軽い気持ちなんかじゃなくて、
本気で言ったよ。
ひなたには一生、危険な目にあってほしくないんだ。
ひなたは"大丈夫"っていってるときこそ大丈夫じゃないから。
不安は日々つもり続けるばかりだ。
なのに、
俺たちはクラスが離れているから。
やっぱり全部は、わかってあげられない…。
"修平なんかより全然いいこだ"
"佐久間君すごいいいこ"
俺とあいつのスタートは、同じなんだ。
いや、むしろ俺の方が後ろからなのかもしれない。
もう、一生前に進めないかもしれないと思った。
初めてあったやつと比較されて、
しかも俺の方が劣ってる…!!?
ひなたのなかで、
俺は本当に"幼馴染み"でしかないのかな
こんなにもひなたが好きなのに
思いが届かなくて、
苦しい。

