天然ツンデレちゃんの日常

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「お嬢様は、これでいいんですか。」



車から窓の外をぼーっと眺めていると、ふと、雅が呟いた。


「いきなりどうしたの」


私は変わらず外をぼーっと眺めた。


返事がない。はあ……


「お父様が言うんだもの、従わなきゃ。」



無表情に半分棒読みで言うと、雅は少し悲しそうな顔になる。


バックミラーで丸見えだっての。



そんな悲しそうな顔、本人の前でしないでほしい。


そう思っていると、



「着きました」



あ、もうついたんだ。


外を見ると駅の目の前だった。


雅は運転席からおりて、左側の後部座席のドアを開けた。


雅を見上げるとニコッとスマイルで何故か胸がチクッと傷んだ。



無理した顔。



なんだか、いらつく


礼も、別れも言わず只前だけ見て歩いた。


後ろでは。


雅が「お嬢様……」と何かをいいかけて止めた。


多分哀しそうな顔をしてるんだろうな…