『およそ、1週間前、かな。
お昼頃、お昼ご飯食べてから教習所に行ったの。私の教習が始まるまで、少し時間があったから、待合室で、自動車運転のルールが書いた本読んで待ってたの。』



清香が話し出す。


『そしたら、向こうの席に座ってた、知らないニヤニヤしたおじさんが、多分35〜40歳くらいかな、て思うんだけど、私をニヤニヤして見つめてた、
私、慌てて目をそらしたんだけど、
知らないニヤニヤしたおじさんが私の方に歩いてきて、私の隣座ったの。
私に一方的に話しかけてきたの。
ねえねえ、今どこまで教習進んだの?とか、 このあとどっかいけない?とか
このあとどっか遊びいけない?とか
私、その時、行けません、て断ったのに、
ちゃんと断ったのに、

別の日も、運転教習が終わった時、私を待合室でわざわざ待ち伏せてて、
メールや電話できない?どっかいけない?
メールアドレスおしえてくんない?とか
君のプリクラか写メもらえないかな?
て変なこと聞かれて
できません、て断ったのに、その時ちゃんと断ったはずなのに、
きちんと断ったのに、なのに!
それなのにまた
運転教習が終わった後待ち伏せてて
お疲れ様だね、今日も会えて嬉しいな、今日も会うの楽しみにずっと待ってたんだ、て言ってきたり
私をニヤニヤして見つめてきたり、する。
それに昨日だって、また、
私をニヤニヤして見つめてきて
今日も頑張ってるね、てか、今日どこか遊びいけない?今日か明日二人で遊びにいけない?
ドライブとかできない?て。』