ミステリー

チンピラ風のゴツい体格いいコワモテのお兄さん20人のうちの一人へぶつかる。


この藤垣祐樹は朋子をいじめた時と違ってひどくいじけて弱気で泣く寸前で
とうとう泣き出して、
道路に頭を92回も擦り付けて
92回は土下座で泣いて謝ったが(もう鼻水と涙で顔じゅうくしゃくしゃで目も
196819801992匹の蚊や蜂に刺されたように腫れてた!!)、
チンピラ風のお兄さんがたは、
鼻をふんと鳴らして
荒々しい鼻息を吐き
瞬間湯沸かし器や、閻魔のように険しい顔をしてて、
お前より、お前の生命なんかよりもずっと、虫ケラ同然のお前の生命なんかよりもずっとずっとな、この靴と時計やジャケの方大切なんだぜ、お前の生命なんかより、1000無量大数倍の価値あるんだよ、てめーはゴミ以下で虫けらでゴキブリ以下で
うんこむしなんだよ!保険金で弁償しろ、死んで保険金で弁償しやがれ!、とあまりにもむごい罵声を飛ばし、
それから、全員で祐樹を転ばし、リンチをした。
それから、ぶつかられたお兄さんが、相手が小学三年生の児童であることを忘れてるかのように、祐樹が悲しんでもどうでもいいように、
祐樹の頬やひたい、を拳で数発殴り付けてから
チンピラまがいのお兄さんたちは、すっきりした顔つきで、去っていく。
おまけにそのさってく最中,
あーあの生きてる価値ない虫けらか寄生虫未満のやつ死ねばいいのになースカッとすんのにな
あーこいつ今度俺らに迷惑かけたらセメントの中に沈めて海にながそーぜー
あーあーこいつみてーな銀河系1役立たずな
話にならねえ虫けら死なねーかなー死んでくれたら七日間宴続けてやるのによーっ虫けら誰か成敗してくれねーかなー
とひどく侮辱されてしまう!
存在そのものを否定されるのは,まさに精神的な意地悪いじめ虐待である!
祐樹は初めて、朋子が自分からいじめられた時の悲しみ苦しみを理解できた!朋子が自殺してたら自分は人殺しだ,牢屋行かないといけない!
殴られたりリンチされたりするのが、これほど苦しむ上しんどい悲しいことと、ようやっと、気づいた、自分にいじめられた人もそんなふうに悲しんでひとを信じらんなくなったかもしれない。
初めてようやく,気がついたー。
いじめられる方といじめる方で、悲しみや苦しみが比較できないほど違いすぎる、いじめられる方も悪いってのは、いじめる方の身勝手な言い訳である、いじめる方だっていじめられたら、自分のせいだし仕方ないやとは、言うはずないのだ、と、気付いた。
殴られた時に、祐樹の乳歯が1本折れた上
そのお兄さんたちは祐樹を傷つけ苦しませたことを、何も悪いことと思ってない風で、なにより祐樹のことを虫けら未満だと思っていて
彼を、感情や気持ちを持つ1人の人間と、みなしてない風だった。


藤垣祐樹には、
自分をいじめたひとがいじめたことを何も悪いと思ってないことや、
何より自分の生命なんか何も大切でも貴重でもないと思われていたこと、が
リンチや身体的な痛みの
不可説不可説転倍以上は悲しすぎて悔しすぎて死にたくなるほどの辛さで
1番の悲しみだった。