「あなた、なにも覚えてないの? ま、ショックで忘れちゃう人も多いみたいだけど。」 私は…… 電車に…… 「っ!!」 「思い出した? あなた、死んだんだよ。」 「…………」 「あなたが死んだ後の世界、見てみる?」 私はコクリと頷いた。 「あれ見て。」 指差された方を見ると、 どこから出てきたのか、 昭和時代にありそうなアンテナが付いたテレビが置いてあった。