「帝、脅かすなよ。この子怖がっちゃってるじゃん」
そう言って立ち上がってこっちに向かって来る明るい雰囲気の人。
「怖かったでしょ。大丈夫?」
そう言いながらどんどん近づいてくる。
え、なになに!?
なんか近いんですが!
慌てて頷きながら後ずさる。
それでも近づいてくる。
トンっと背中に硬い感触。
壁ーー!!!
逃げ場ナッスィング!
ドン
なんと私の頭の横には手があります。
これが最近流行りの壁ドンですか。
…………って!
そんなこと考えてる場合かーい!
あなたは何がしたいんですか!!
「どいて下さい。」
真面目に敬語で言ってみる。
「これから一緒に住むかもしれないんだからさ、仲良くしようよー」
私の言葉、まるっと無視。
そしてそのまま顔を耳に近付けて「…ね?」
と言ってくる。
うわぁぁぁあなんなんだこいつ!
欧米か!?
誰かに助けて欲しくて見てみると、さっき帝と呼ばれた眼力がスゴい人はフンッとあからさまにドヤ顔をして私を見ていて、他3人は無視。
唯斗ーーー!!!
こんな時くらい助けてよー!!!
